2012年2月12日日曜日

えん罪・神戸質店事件支援する会が結成

2005年10月、神戸市で起きた質店主殺害事件で、冤罪を訴えながら無期刑が確定したOさんの無実の声に応え、2月11日、神戸市内で支援する会の結成総会が開かれた。


事件から1年10ヶ月後に逮捕されたOさんは、一貫して無実を訴え、2008年6月、一審神戸地裁で無罪判決を受けた。だが検察が控訴し、2009年9月、逆転有罪で無期刑となり、昨2011年12月、上告が棄却されて刑が確定した。
事件現場に、Oさんの指紋や煙草の吸い殻(Oさんと唾液のDNAが一致)が残されていたことが有罪の根拠とされた。しかし、Oさんは電気工事の下見で現場に立ち入ったことがあり、指紋等が残っていたことには納得のいく理由がある。だが、不確実きわまりない目撃証言もあわせて、大阪高裁(小倉正三裁判長)が有罪とした。
上告審は2年もかかって、「上告理由にあたらない」との門前払い判決で刑を確定させた。Oさんは本年1月から確定受刑者となり、刑務所に移送されたが、必ず再審で無罪を勝ち取る、と支援者らに語っている。
2月11日、市内で集会をもった家族・友人・支援者が「えん罪・神戸質店事件支援する会」を結成し、今後再審・無罪に向けた活動をしていくことが確認された。
集会には、昨年5月、再審無罪を勝ち取ったばかりの布川事件の桜井昌司さんも駆けつけ「こんなでたらめな判決がまかり通る筈はない。必ず再審で無罪が勝ち取れる」とエールを送った。



本事件については、弊誌第8号で詳細に報じているので参照いただきたい。
<文責・写真/今井恭平>