- 有罪の根拠となった大阪府警科捜研の鑑定を真っ向から否定する新たな鑑定(東京薬科大学・志田保夫元教授)によって、患者さんから筋弛緩剤は検出されていないことが証明された。
- 患者さんの急変は、筋弛緩剤によるものではありえず、他の病因によるものとして完全に説明可能(長崎大学・池田正行教授による鑑定意見書)
- 守大助さんのいわゆる「自白」なるものや公判での供述は、無実の人の供述として自然であり、真犯人の供述としては不自然、という心理学的供述分析鑑定(奈良女子大学・浜田寿美男名誉教授)
という3つの科学鑑定を中心として、事件の核心に迫り、原判決を覆すまったく新たな証拠を得た、と再審への自信を示した。
再審請求提出後に行われた支援者の集会で、阿部泰雄弁護団長は、「原審ではいっさいの科学的鑑定等が否定された。裁判所が新証拠の科学鑑定をしっかり理解し、正しい判断をしてくれるよう、働きかけていく」と話し、また検察の未開示証拠の開示や三者協議の実施を強力に働きかけていく、と語った。
北陵クリニック筋弛緩剤事件については、弊誌第2号に詳細な記事があるので、参照して下さい。
<文責・写真/今井恭平>